「追加制裁の可能性も」 経済制裁の専門家が分析するロシアの誤算
ロシアへの経済的な圧力が強まっています。SWIFT(スイフト、国際銀行間通信協会)から一部の金融機関が排除されることが決まり、外国企業の撤退なども相次いでいます。ウクライナ出身で経済制裁に詳しいフィンランド国際問題研究所のマリア・シャギナ客員上席研究員に一連の制裁の効果や先行きなどについて聞きました。
――経済制裁が次々に発動されています。
対象範囲の広さや迅速さ、参加する国のまとまりという点で、過去に例のない規模の制裁です。ロシア中央銀行の資産を凍結し、ロシアの金融機関も国際的な決済ネットワークであるSWIFTから締め出す。これだけ強力な手段を短期間で実行に移すとは、予想されていませんでした。欧州連合(EU)の国々が被る経済的な損失を考えれば、もっと調整に時間がかかってもおかしくなかったと思います。台湾やシンガポール、スイス、韓国など、これまでロシアに対する制裁に参加してこなかったところも参加している。侵略がこれまでとは次元の違う協調を生み、ロシアを孤立させたと言えるでしょう。
現在の制裁は10段階でいう…
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