第5回ジェットコースターの連続と孤独 ADHD公表、辻愛沙子さんの日々

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聞き手・熊井洋美
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 クリエーティブディレクターの辻愛沙子さん(26)は、発達障害であることを公表している。財布を頻繁になくしたり、スケジュール管理が出来なかったり。自分が抱える困りごとをオープンにしながら、同じ特性で苦しむ「同志」にエールを送る。

全裸で大の字で寝ている感じ

 ――キラキラした世界でさっそうと仕事をしている印象を勝手に抱いていました。

 テレビ出演のイメージからか、「セルフブランディングが上手ですね」と言われることがあります。でも、全然そうではないです。

 言ってみれば、「全裸で大の字で寝ている」のと同じぐらい、ありのままで生きています。頭の中には四次元ポケットのように、ぐわーっと色んなモノが常に巡っている感じです。

 ――いつごろからそうなのでしょうか。

 大学時代にクリエーティブの会社でインターンをして、そのまま社員になったのですが、その頃から打算や逆算より、本能的に突き進むタイプでした。

 「そろそろ帰ったほうがいいんじゃない?」と声をかけてもらっても、それを無視して会社に泊まり込む毎日。一つのことに集中する「過集中」と呼ばれる状態は、ゲームの「スーパーマリオ」で無敵になる「スターモード」に似ています。

 でも後からしわ寄せが来て、熱を出したり、動けなくなったりの繰り返し。そしてまた過集中になったり、がむしゃらに頑張ったりして、その分の空白を取り戻す。ジェットコースターのような緩急が続くと本当に疲弊します。

 たとえ成果が出たりホームランを打てたりしたとしても、そんなことより、もう少し穏やかに過ごすことを願う気持ちもありました。

 周りの理解やサポートがあったから、折れずになんとか進めていたように思いますが、時に「孤独だ」と涙する日もありました。

 ――周囲とのコミュニケーションに苦労しているようには見えないのですが。

 表に出る仕事をしているせいか、人付き合いが得意なイメージをもたれがちです。

 でも、実際はオフィスで飛び交う何げない日常会話すら、とても苦手で。

 協調性がないという自覚があ…

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