将棋・藤井聡太竜王が順位戦A級への昇級決める 歴代2位の年少記録

村瀬信也
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 将棋の藤井聡太竜王(19)=王位・叡王・王将・棋聖と合わせ五冠=が9日、名人戦につながる順位戦で最上位クラスのA級への昇級を決めた。来期はトップ棋士10人の1人として名人挑戦権を争う。初参加で挑戦者になれば、来年に史上最年少の20歳で名人を獲得する可能性がある。

 この日は第80期将棋名人戦・B級1組順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の最終13回戦で佐々木勇気七段(27)と対戦。佐々木七段の攻めに1時間半を超す長考を強いられる場面もあったが、最後は藤井竜王が大勝負を制した。成績を10勝2敗として同組の13人中1位になり、初のA級入りを決めた。

 順位戦はA級から最も下位のC級2組まで五つのクラスがある。1年に1回しか昇級できず、A級に上がるまでに最短で4期かかる。藤井竜王は第76期の順位戦から参加。第77期のC級1組で9勝1敗の成績を挙げながらB級2組への昇級を逃したが、その他の年は圧倒的な強さで昇級を重ねている。順位戦の通算成績は49勝3敗だ。

 藤井竜王は19歳7カ月でのA級昇級決定となった。これは、加藤一二三九段(82)=引退=の18歳1カ月に次ぐ史上2番目の年少記録だ。A級昇級に要した期数も、加藤九段や中原誠十六世名人(74)=引退=が記録した最短の4期に次ぐ5期となった。

 藤井竜王の2021年度の対局はこの日が最後で、年度成績は52勝12敗(勝率8割1分3厘)で確定。デビュー以来毎年度記録している勝率8割超えを今回も達成した。村瀬信也

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