日本にも進出したトルコの大河ドラマ 急成長する産業、魅力に迫った

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イスタンブール=高野裕介
【動画】世界に輸出されるトルコのドラマ=メスット・クチュクアルスラン、高野裕介撮影
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 韓流やクールジャパンに負けぬ文化の発信地が、欧州とアジアの結節点にある。トルコだ。ドラマ輸出が米国に次ぐ規模とも言われ、外貨を稼ぎ出す産業に育つ。世界的に大ヒットした「大河ドラマ」の人気は、日本にも届いていた。(イスタンブール=高野裕介)

高野裕介

たかの・ゆうすけ 1980年生まれ。ドバイ支局などを経てイスタンブール支局。ツイッターは@yusuke_t63

 「すぐにセリフを口にしないで、数歩歩いてから演技を始めて。3、2、1、スタート」

 1月中旬、最大都市イスタンブールの閑静な地区。古い邸宅の一室で、監督が俳優らに身ぶり手ぶりで指示を出していた。窓の外には、欧州とアジアを分かつボスポラス海峡の絶景が広がる。

 この日集まったスタッフは100人以上。テレビドラマ「禁断のリンゴ」はこれまでに120話以上が撮影され、制作会社によると、数十カ国に輸出されているという。ロケ地選びや機材の手配などを担当するオスマン・ゾルメンさん(51)は、「役者、シナリオ、技術。どれを取っても世界に誇れるレベルだ。トルコには美しいロケ地もふんだんで、視聴者を引きつける理由の一つになっている」と胸を張る。

 ドラマ輸出を手がける「グロ…

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