「逆効果」もたらしたプーチン氏の強硬姿勢 ウクライナ危機の深層
ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟阻止を掲げ、ロシアが軍事圧力を高めています。この問題、実はロシアのプーチン大統領が騒ぎ出すまでは、あまり話題になっていませんでした。プーチン氏はなぜ、NATOの拡大停止にこだわるのでしょうか。そんなプーチン氏を、ウクライナの人たちはどうみているのでしょうか。ウクライナの著名な政治学者ウォロディミル・フェセンコ氏に聞きました。
――ロシアのプーチン大統領は、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟を阻止すると主張しています。
「ロシアにとって皮肉なことに、ウクライナとNATOとの関係は、プーチン氏が騒ぐまで目新しい動きが何もありませんでした。NATO加盟の準備も交渉も進んでいませんでしたし、世の中で特段の話題にもなっていなかったのです」
「ウクライナでNATO加盟を支持する人は、かつて2割程度で、8割は反対でした。2014年にロシアがクリミア半島を占領したり東部ドンバスの紛争に介入したりした結果、今では逆に反対が2割程度で、半数以上が加盟に賛成しています。プーチン氏の言動が逆効果になったのです」
「プーチン氏自身に対するウ…
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