羽生結弦、9歳の自分に誇れる挑戦 プライド詰め込んだ3度目の五輪

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岩佐友

 演技を終えた羽生結弦は両手を上げたポーズのまま、6秒間宙を見上げた。

 「9歳の時に滑っていたプログラムの最後と同じなんです」

 フィギュアスケート男子フリーの冒頭で、前人未到のクワッドアクセル(4回転半)に挑んだ。

 「あの時の自分と重ね合わせながら」

 回転が足りず転倒したが、国際スケート連盟(ISU)公認大会で初めて4回転半を跳んだと認定された。「今までの中で一番、近かった。今できるベストがあれかな」。得点を待つキス・アンド・クライでは、すがすがしい表情で深々と礼をした。

 平昌五輪で連覇した直後、次の目標を「4回転アクセル」と宣言した。理由をこう続けた。「恩師である都築章一郎先生が『アクセルは王様のジャンプ』と言っていたので」

 9歳のころ、少年は唯一、前…

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この記事を書いた人
岩佐友
スポーツ部|サッカー担当
専門・関心分野
サッカー、フィギュアスケート
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