米通信大手2社、一部空港付近で5G開始を延期 航空機への影響懸念

ニューヨーク=真海喬生
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 米通信大手のAT&Tとベライゾンは18日、一部の空港付近での高速通信規格5Gのサービス開始を延期すると発表した。19日に始める予定だったが、5Gが航空機の高度計などに影響を与えるおそれがあるとして航空会社や米航空当局が懸念を示していた。期間など詳細は公表されておらず混乱が続く可能性がある。

 19日の開始を見込んで全日本空輸は、羽田や成田と米国を結ぶ旅客便の一部欠航を決めていた。約650人に影響があるという。米メディアによると、アラブ首長国連邦(UAE)のエミレーツ航空なども一部の米国便の欠航を決めた。

 問題となっているのは、通信2社が5Gサービスで使う周波数帯域の電波だ。航空会社側は高度計が使う周波数と近いため干渉を起こす危険性があるとして、サービスを導入しないよう訴えている。通信会社側は「40カ国以上で(5Gが)安全に導入されている」などと反論している。日本ではいまのところ影響の事例は公表されていない。(ニューヨーク=真海喬生)

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    藤井涼
    (UchuBiz編集長)
    2022年1月20日9時26分 投稿
    【視点】

    今回の騒動について、5Gサービスを提供する通信会社AT&Tの広報担当者は「導入のために責任を持って計画すべきだった2年間を有効に活用してこなかった」と米連邦航空局(FAA)を批判しています。また「航空サービスを混乱させることなく、5G技術を

    …続きを読む