日立子会社「お客様の信頼失墜」 不正20年以上続くも「安全」主張
日立製作所の子会社の自動車部品メーカー「日立アステモ」で、ブレーキやサスペンションの部品の検査不正が発覚した。同社プレジデント兼最高経営責任者(CEO)のブリス・コッホ氏は22日の会見で、不正が少なくとも20年以上前から続いていたことを明らかにした。
コッホ氏は「お客様らの信頼を失墜し、ご迷惑をおかけしたことをおわびする」と頭を下げた。部品は乗用車に使われていたが、車の台数は調査中だ。
日立製作所の品質保証部門による監査が2020年12月に実施された際に、社員から情報提供があった。今年1月には山梨工場での不正を確認していた。いままで公表しておらず、社内の調査も不十分で、福島工場では10月まで不正が続いていた。コッホ氏は「何千という文書を見ていた。詳細の把握や是正に時間がかかった」と述べた。
不正が発覚した部品には、ブレーキを構成するものなど重要なものが含まれている。日立アステモは、余裕をもって開発、生産しているという。耐久性の評価や過去のデータ解析などもして、安全性に問題はないと主張している。
コッホ氏は車のリコール(回収・無償修理)に発展する可能性について「当社の製品は過去も今も安全だ」として否定的だ。
同社は国内の大手自動車メー…
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