コロナ飲み薬、米FDA諮問委が緊急使用を議論へ 年内にも承認か

ワシントン=合田禄
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 米製薬大手メルクが開発中の新型コロナウイルスの飲み薬「モルヌピラビル」について、米食品医薬品局(FDA)は14日、諮問委員会を11月30日に開き、緊急使用許可を出すべきか検討すると公表した。メルクによると、認められれば新型コロナ向けの飲み薬として初めてとなる。早ければ年内にも承認される可能性がある。

 メルクは今月、米国や日本など世界各国で実施した臨床試験の中間結果を公表。モルヌピラビルを12時間おきに5日間、計10回服用したところ、軽症や中等症の患者が入院するリスクが半減したという。同社は11日、FDAに緊急使用許可を申請したと発表した。

 FDAの諮問委ではメルクの担当者が臨床試験のデータについて説明する予定で、その議論は公開される。FDAの担当者は「FDAが緊急使用許可を出すかどうかを決めるため、公開で議論することによって、科学的なデータや情報を明確に理解できる」とする声明を出した。

 米政府はすでに170万人分の購入契約を結んでいるほか、日本政府も調達する方向で交渉している。

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この記事を書いた人
合田禄
アメリカ総局|科学・米国政治担当
専門・関心分野
科学、医療、気候変動、宇宙開発