第4回「××階」で決まるフジテレビの不透明な人事 日枝久氏の経営責任は

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西田理人 滝沢文那
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 1月27日午後4時から始まった、フジテレビと親会社フジ・メディア・ホールディングス(FMH)の「10時間会見」。壇上に並ぶフジの港浩一社長ら幹部5人に対し、相次いで質問が飛んだ。

 「なぜ日枝氏はいないのか」「経営判断ミスの裏に、日枝氏の影があったのではないか」「日枝氏のイズムや考え方が、影響を及ぼしていないか」――。

 「日枝氏」とは、約40年にわたってフジ経営陣にとどまっていた87歳の日枝久取締役相談役のことだ。日枝氏のいない会見場で、嘉納修治会長は、元タレントの中居正広氏による女性への性暴力をめぐる一連のフジの対応に「(日枝氏が)全く関与していない」と回答。一方でFMHの金光修社長は、日枝氏の影響力が問題の「遠因」となったかどうかは第三者委員会の調査項目に含まれるとし、こう述べた。「企業風土の礎を作っているということに関しては間違いない」

「社長人事は日枝氏が決める」

 フジとFMHが設置した第三…

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この記事を書いた人
滝沢文那
文化部|放送担当キャップ
専門・関心分野
放送・芸能、批評、思想、文学、演劇
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    松谷創一郎
    (ジャーナリスト)
    2025年4月9日3時18分 投稿
    【解説】

    日枝氏は40年以上にわたり取締役の地位に留まり続け、報告書からも明らかなとおり、フジテレビで非常に強い影響力を保持していました。しかしながら、なぜ今回の問題にいたるまで彼がそれほどの影響力を行使できていたのかについての明確な説明は、報告書を

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