台湾のTPP加盟申請、なぜ遅くなったのか 心配したのは政権運営
台北=石田耕一郎
台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権が22日、中国に続いて環太平洋経済連携協定(TPP)への加盟を申請したと発表した。蔡氏は2016年の総統就任時から加盟に意欲を示してきたが、申請までに5年超がかかった。申請の遅れには、日本との関係も理由になっていた。
蔡総統は23日、自身のツイッターに日本語で投稿し、日本に向けて加盟に対する協力を呼びかけた。
台湾はこれまで慎重に加盟準備を進めてきた。TPPを担当する鄧振中・政務委員(閣僚)は23日の会見で、「産業界や民意は早期のTPP加入を求めている」と述べ、世論の反対がないことを強調した。「台湾は加盟各国と長年の調整を続けきてた。既に九つの関連法を整備し、残りは反対の少ない四つを微調整すればいい状態だ」とも語り、準備の万全さを訴えた。
一方で、申請がこの時期になった理由を問われ、「最善の時期だと考えたためで、(今月16日に加盟申請を発表した)中国の動きは関係ない」と述べ、触発されたとする見方を否定した。
ただ、異なる見方もある。
これまで蔡政権にTPPへの…
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