アフガニスタン政権崩壊 「刀と銃でタリバーンが勝利」

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バンコク=乗京真知
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 アフガニスタンの反政府勢力タリバーンが首都カブールを包囲したことを受け、同国のガニ大統領が15日、国外に脱出した。タリバーンは大統領府を占拠。ガニ氏はフェイスブックに投稿した声明で、「刀と銃によってタリバーンは勝利した」と述べた。ガニ政権は崩壊した。

 ロイター通信によると、タリバーンの広報担当者は中東のテレビ局アルジャジーラに「アフガニスタンでの戦争は終わった」と語った。

 ガニ氏の行き先は明らかになっていない。地元メディアは、ガニ氏が隣国タジキスタンに渡ったと報じている。ガニ氏は声明で、「流血」の惨事を避けるために出国したと説明し、「タリバーンは国民の名誉や財産を守る責任がある」とした。

 アフガニスタンでは駐留米軍の撤退が8月末を期限に進むなか、今後、タリバーンは自らが主導する国家体制づくりを進める見通しだ。

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    佐橋亮
    (東京大学東洋文化研究所准教授)
    2021年8月16日10時44分 投稿
    【視点】

    2001年10月にアフガニスタンへの攻撃を始めてから20年近く続けた、アメリカにとって最も長い戦争はあっという間に終わりを迎えました。バイデン大統領は事態悪化の前にも、不思議なほどブレない姿勢を示しましたが、アメリカ政府にとって展開のあまり

    …続きを読む