家族失った自衛官、酒に頼る日々 救ってくれたヒマワリ

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徳島慎也 石橋英昭

 東京五輪の聖火リレーは21日、最終地点の仙台市陸上競技場(同市宮城野区)に到着し、宮城県内での日程を終えた。3日間で16市町村を走ったランナーは計280人。五輪開催を巡っていまだ賛否が割れる中、聖火は次の静岡県へ旅立つ。

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 聖火はこの日、山元、亘理、岩沼、名取、仙台の5市町を巡り、109人がつないだ。

 午後6時20分ごろ、ゴール地点の仙台市陸上競技場に聖火が到着。祝典では大勢の観客が迎えた。

 市内では感染対策で中心部約2キロのルートが変更になり、予定していたランナーたちが代わりにグラウンドを走った。その後、県内の中高生アスリートとアイドルグループ「Hey!Say!JUMP」メンバー八乙女光さん(30)による「みやぎ未来のオリパラアスリートチーム」が最終ランナーとして登場した。

 特設ステージの聖火皿に火をともしたウェートリフティング選手の佐々木柾(まさき)さん(19)は「4年後には選手としてオリンピックに関われるよう頑張りたい」と話した。

 聖火ランナーとして走り終えた高校2年の佐藤大河さん(17)=宮城県山元町=が引き上げようとしたとき、沿道から手を振る女性がいた。

 「ありがとう」

 女性はそう言って、黄色いヒマワリをあしらった花束を渡した。佐藤さんは少し、照れくさそうだった。

 佐藤さんは、かつて通ってい…

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この記事を書いた人
徳島慎也
経済部
専門・関心分野
経済政策
石橋英昭
編集委員|仙台駐在
専門・関心分野
東日本大震災、在日外国人、戦争の記憶