インド選手、五輪絶望的に 渡航制限で予選に出場できず
ニューデリー=奈良部健
東京五輪・パラリンピックを目指すインド代表の選手たちが、出場を断念せざるをえない事態に陥っている。インドでの新型コロナウイルスの感染拡大が続くなか、各国政府によるインドからの渡航制限が相次いでおり、五輪出場をかけた予選に参加できないためだ。
「新型コロナの感染防止に注意しながら、4年間努力を続けてきた。一瞬でそれが崩れ、ショックで選手たちは練習をやめてしまった」。そう取材に答えたのは、インドカヌー協会のクシュワハ事務局長だ。
協会によると、インドのカヌー五輪代表の男女9人は、5月上旬に東京五輪予選を兼ねたアジア選手権に出場するため、タイに渡航する予定だった。10日間の隔離期間を想定し、早めの入国を目指していた。
しかし、タイ政府は感染が急拡大するインドからの入国を禁止。ドバイ経由など他のルートによる入国も探ったが、実現しなかった。カヌーのパラリンピック代表の5人も、渡航禁止によって今月中旬にハンガリーで開かれる大会に出場できる見通しが立たず、東京に行く夢がついえた。
かつてカヌー選手だったクシ…
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