スエズ運河の座礁は「商機」 ロシアは代替航路アピール
エジプト東部イスマイリア=北川学 モスクワ=石橋亮介
エジプト東部のスエズ運河で起きた座礁事故は、発生から1週間を前にようやく復旧作業が奏功した。アジアと欧州をつなぐ要衝が機能不全に陥ったことから、ロシアからは代替となる「第3の航路」をアピールする声が上がった。
エジプト国営テレビは29日午後4時(日本時間午後11時)ごろから、タグボートに取り囲まれた大型コンテナ船が動きだし、ゆっくりと北上する様子を生中継で報じた。事故現場から約20キロ離れた湖にいったん向かい、そこで船体の損傷具合などを点検するという。
コンテナ船を運航している台湾の海運大手、長栄海運は「(湖で)船が航海に耐えられるか点検し、航行の再開を判断する。最終的な結果の判明後、積み荷の手配についても判断する」とコメントを出した。
事故の影響で通航が止められ、多くの大型船が運河の両端や途中の湖で足止めされた。数は日増しに増え、運河を管理するスエズ運河庁は28日、369隻に達したと発表していた。これらの船も順次、通航を再開するとみられる。
地元メディアによると、コン…
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