初経が来ない……日本は「やせ」が多め 初の全国調査

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水戸部六美
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 日本産科婦人科学会(日産婦)の小委員会が、「初経がこない原因」を全国規模で初めて調べた。その結果、日本は米国に比べて、摂食障害など栄養関連の割合が多いことがわかった。専門家は「周りの大人が気遣い、早めの対処につなげてほしい」と呼びかける。

 日本人女性の平均初経年齢は約12歳で、ほとんどは15歳未満で初経を迎える。18歳になっても初経がこない状態を「原発性無月経」という。

 初経がこない10代の女性は、小児科と産婦人科の両方を受診する可能性があり、これまで全体像は明らかではなかった。

 今回の調査は、2018年7月に、両科の専門医療機関(産婦人科596カ所、小児科152カ所)を対象に実施。283カ所(37・8%)から回答を得た。

 15年1月からの3年間に、対象医療機関に「初経がない」という理由で受診した患者は、計1043人いた。うち462人について原因が特定できていた。

 原因として最も多いのは、先天的な性染色体の違いで卵巣が働きにくい「ターナー症候群」で26・4%。次いで、生まれつき腟(ちつ)や子宮が欠損している「ロキタンスキー症候群」(15・8%)、脳から卵巣や精巣を刺激するホルモンがうまく分泌されない「ゴナドトロピン欠損症」(12・3%)と続いた。

 また摂食障害など栄養不足が原因で、脳から卵巣を刺激するホルモンが分泌されないため初経がこない割合は8・0%と、米国の先行研究(3・0%)よりも高かった。無理なダイエットなどやせすぎのため、若い女性の月経が止まることは大きな健康問題になっているが、初経がくる前の若い年齢層も栄養不足による「やせ」の影響を受けている人が多いことが示唆された。

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