積み重ねたデータで対策 感染抑制の「和歌山方式」とは
藤野隆晃
濃厚接触者への積極的な検査で新型コロナウイルス感染者の早期発見につなげてきた和歌山県。県内で初めて感染者が確認された昨年2月13日から1年が経った。大阪府という大都市の隣県ながら「和歌山モデル」とも呼ばれる対策を進め、これまで感染を抑えてきた。対策の中心人物は、県独自で集めたデータが生かされたと振り返る。
和歌山県で対策の中心を担ったのは、県福祉保健部の野尻孝子技監だ。日々の感染確認に関する記者会見に加え、感染者の属性や感染の広がりの状況、得られた教訓などについて、情報を整理して発信している。
県が取り組む、感染者の早期発見や濃厚接触者への積極的な検査などの対応については、「和歌山モデル」と呼ばれ、県外の医療関係者からも高く評価されている。何らかの症状があるときはかかりつけ医を受診するよう呼びかけるなど、国の指針だけに頼らず、県独自の対応を取ることもあった。
積み重ねた県独自データで柔軟対応
野尻技監は「柔軟な対応をす…
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