ミャンマー軍に接近か クーデター静観する中国の狙いは

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北京=冨名腰隆 ワシントン=渡辺丘 バンコク=福山亜希
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 ミャンマーを戦略的に重んじ、国民民主連盟(NLD)と国軍側双方との関係構築を強めてきた中国は、自国の権益を守るためにもクーデター後の情勢を慎重に見極めている。米国が批判を強めて経済制裁などに踏み切れば、国軍主導の政権は中国依存を強めそうだ。

 国軍によるクーデターに対し、中国は2日も静観を決め込んだ。外務省の汪文斌副報道局長は、この日の定例会見でも「ミャンマーが政治と社会の安定を守ることを希望する」と前日の発言を繰り返し、「中国の立場に補足はない」と慎重な口ぶりを崩さなかった。

中国の戦略にとって重要な位置

 中国はアウンサンスーチー氏らNLDが主導する民主化を歓迎していたわけではない。共産党機関紙・人民日報系の環球時報は2日付の社説で「西側諸国が押しつけた選挙制度による中小国の失敗は、『民主主義の代価』だ」と主張した。

 それでも昨年から今年にかけ…

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