日本航空が1680億円の増資へ 成長へ財務体質強化
日本航空は6日、約1680億円規模の増資をすると発表した。資金は、燃費のよい新機材の購入や関係の深い格安航空会社(LCC)への投融資に充てる。経営破綻(はたん)を経て2012年に再上場して以来、初めての増資になる。
11月18日に価格を決め、11月下旬以降に払い込みを受ける。株式数が最大3割ほど増える見込みで、既存株主は1株あたりの価値が落ちる。調達分のうち800億円は、大型機を燃費効率のよい最新型に更新するために使う。完全子会社のLCC向けの航空機改修費に50億円、出資する別のLCC2社への投融資に100億円を充てるほか、有利子負債返済なども進める。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、日航の21年3月期の純損益は最大2700億円の赤字になる見込み。日航は6月までに融資枠の増額をふくめ5千億円の資金を確保。さらに今月中に1千億円分の融資枠を追加する方針だ。
ただ破綻後のリストラを経て財務体質が改善しており、コロナの影響を受けた9月末時点で、健全性を示す自己資本比率は43・6%と高水準だ。それでも借り入れではなく、既存株式の価値に響く増資をすることについて、同社は「ミニマム(最小限)の財務体質では将来を描きにくい」(幹部)として成長への財務体質強化と説明する…
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