岸和田だんじり、コロナで自粛 終戦直後以来75年ぶり

川田惇史
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 勇壮なだんじりの引き回しで知られる「岸和田だんじり祭(まつり)」(大阪府岸和田市)の運営団体は6日、市内で会見を開き、新型コロナウイルス感染防止のため、9月19、20日に予定していた引き回しを自粛し、神事のみ行うと発表した。

 江戸時代から約300年続く伝統の祭りで、事実上中止となるのは終戦直後の1945年以来、75年ぶりという。

 運営団体「岸和田地車祭礼年番」(山出智司年番長)によると、例年100人以上が搬送される熱中症の患者と新型コロナ感染者の症状の見分けがつきにくいと医療機関から指摘を受けたほか、子育て世代の祭り関係者からも、子どもや高齢者への感染を懸念する声があったという。

 会見で運営団体代表は「どうにかしてだんじりを動かせないかと無観客での開催も考えたが、人が集まるのは避けられず、市民の健康を考えて自粛せざるを得ないと判断した」と話した。コレラが流行した1895年にも、引き回しを自粛したという。

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この記事を書いた人
川田惇史
高松総局次長
専門・関心分野
地方行政取材、生き物のニュース