石炭火力、輸出支援を厳格化へ 相手国の脱炭素化が条件
水戸部六美
世界的な批判を浴びている日本の石炭火力発電の輸出について、政府は、相手国の脱炭素化への移行が促進されないかぎり公的支援をしない方針を固めた。また相手国が脱炭素化に向かう政策の策定支援を「基本方針」にする。再生可能エネルギーや省エネ分野の輸出を広げ、二酸化炭素(CO2)排出削減への貢献をめざす。
具体的な文言を最終調整し、9日にも決まる次期インフラシステム輸出戦略骨子に盛り込む。
石炭火力は地球温暖化の原因となるCO2を多く排出する。最新型でも天然ガスによる火力発電の2倍だ。日本は主要7カ国(G7)で唯一、石炭火力の輸出に公的支援を続けており、世界的な批判を浴びている。
一昨年、▽石炭火力を選択せざるをえない国▽効率が高い日本の石炭火力を求めている▽相手国の気候変動政策と合う▽「超々臨界圧」と呼ばれる最新鋭の技術以上の設備――という要件がつくられたが、見直しが進められてきた。
■再エネ分野の輸出拡大に…
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