「介護離職ゼロ」どう実現? 専門家に聞く 東京

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川口敦子
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 「介護離職ゼロ」。小池百合子知事が4年前、公約に掲げた七つのゼロのうちの一つだ。離職者を減らすにはどうすればいいのか。

 「会社を辞めると一瞬は楽になる。でも、介護は続くんだと気付いたとき、違う不安が襲ってくる」。東京都で、企業向けに介護離職防止の研修などを手がける「ワーク&ケアバランス研究所」(渋谷区)を経営する和氣(わき)美枝さん(48)は、母親を在宅介護して17年目。これまで3回の離職を経験した。

 不動産会社の正社員だった32歳の頃、同居する母が精神疾患になった。感情をうまく伝えられず、不安におびえる母のため、仕事に行けない日も。だが当時は誰かに頼ることは思いつかなかった。病院のソーシャルワーカーが話す専門用語が分からず、仕事から帰って母の世話をした後、メモしたノートを見ながらネットで調べる毎日が続いた。

 職場に理解がないわけではな…

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