生徒児童10万人「感謝の拍手」に賛否 強制するもの?

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山田暢史 釆沢嘉高
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 さいたま市の全市立学校168校の児童・生徒約10万人が15日、新型コロナウイルスに対応する医療従事者らに「感謝の意を示す」として教室などでいっせいに拍手をすることになった。計画した市教委は「子どもの心を育てる意義深い教育活動」としている。

 同市立学校では今月1日から分散登校が続けられており、15日は通常登校が始まる日。計画では午前9時58分から「医療従事者のおかげでみんなが学校生活をスタートできる」と校内放送し、同10時から30秒程度拍手する。4校はテレビ会議システムで医療機関に直接謝意を伝えるという。

 市教委は10日に今回の計画を各学校長に通知。「生活を支えてくれている人々への理解を深め尊敬や感謝の念をもつことができるようにする」ためのものと説明している。また取材に対し担当者は「拍手前後の指導を含め全体で一つの教育活動だ」と答えた。

 一方、「唐突で、なぜ拍手を送るのか子どもは理解していないかもしれない」と話すのは40代女性教員。「子どもたちからやりたいとなったわけではないし、周囲でも『感謝の気持ち』は指示されて生まれるものなのかという話が出ている」と言う。50代の男性校長も「ポーズっぽくて嫌だなという思いはある」と明かすが「深く考え出すと『私はやらない』という人も出てくる。良い風に解釈し実施したい」と語った。

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 「拍手する時間をつくるので…

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