政権に物申す自民「若手」 忖度なし、無視されてます?

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西山明宏 笹井継夫
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 安倍政権の政策や主張にとらわれず、盛んに声を上げる自民党の「若手」たちがいる。共通するのは現状への危機意識だ。新型コロナウイルスへの対応も、その動きを後押しする。

 緊急経済対策を盛り込んだ補正予算案が実質審議入りした4月28日、早くも追加の補正予算を求める声が出た。「令和の恐慌回避のため100兆円規模の補正予算が必要だ」。国の年間予算に等しい巨額の手当てを主張したのは、当選3回の安藤裕(ひろし)衆院議員(55)。訴えた場は、ユーチューブに設けた自身の動画チャンネルだった。

 「『令和恐慌』回避のための提言」というパネルを手に、将来的に「消費税ゼロ」をめざすなど持論を語ること1時間余り。チャットの書き込みには、同じく「消費税ゼロ」を掲げるれいわ新選組山本太郎代表の名を上げ、「(主張が)似ている」「合体したらいい」などと、共闘を期待する声が相次いだ。

 安藤氏は党の公募に手を挙げ、2012年に税理士から転身。3年前、同期議員に呼びかけて「日本の未来を考える勉強会」を立ち上げた。会で取り上げたテーマは「消費税の廃止」「財政赤字拡大を容認するMMT(現代貨幣理論)」など、政権と一線を画す内容が並ぶ。貧困や格差問題にも高い関心を寄せる。

 政府方針の向こうを張れば…

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