「名古屋飛ばし」なぜ? 感染経路不明者の少なさで判断
緊急事態宣言の対象地域にならなかった愛知県が7日、注目を集めた。感染者は200人を超え、クラスター(感染者集団)も複数確認されている。愛知よりも感染者が少ない兵庫、埼玉、福岡各県が対象になり、ネット上では自虐の意味を含む「名古屋飛ばし」の言葉も飛び交った。
政府の諮問委員会の尾身茂会長は7日の会見で、「我々専門家が政府に提案したのは三つの指標だ」と述べた。累積の感染者数▽どれだけの日数で感染者が2倍になったか▽感染経路が不明な症例(孤発例)の割合について、2週間、分析してきたという。
同日の参院議院運営委員会。愛知県選出の国民民主党・大塚耕平代表代行が、愛知などが対象地域になっていない理由を尋ねた。西村康稔経済再生相は、「感染者数は確かに多いが倍増するスピードは遅い。また、感染経路が分からない人の割合も比較的低く、今回指定しなくてもいいと判断した」と答弁した。
6日時点で県内の感染者239人中、感染経路不明は48人で約2割。東京都や大阪府は不明が5~6割に達している。政権幹部の一人は「感染経路が分かる人が多いから愛知は大丈夫だ」と話した。大村秀章・愛知県知事も7日の記者会見で「感染者数が急速に吹き上がるような感じはまだなく、ぎりぎり持ちこたえている」との認識を示した。
ただ、大村氏は東京と大阪に…
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