非公開文化財、21カ所公開へ 京都で11月

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 京都古文化保存協会は1日、秋の「京都非公開文化財特別公開」の概要を発表した。天皇陛下の即位を記念した今春に続き、皇室ゆかりの寺社を中心に21カ所が11月1~10日(一部異なる)に公開される。同協会などが主催し、朝日新聞社が特別協力する。

 平安時代に嵯峨天皇が造営した離宮に端を発し、鎌倉時代に後宇多上皇らが院政を執った大覚寺京都市右京区)では、秩父宮御殿(ちちぶのみやごてん)と庭湖館(ていこかん)が公開される。

 秩父宮御殿は、もとは1923(大正12)年に大正天皇が当時の東宮仮御所だった霞ケ関離宮に造営したもの。戦後、昭和天皇の弟の秩父宮さまが住み、71~73年に大覚寺に下賜(かし)、移築された。庭湖館は江戸時代中期に造られた建物が客殿として明治初めに現在地へ移築された。このほかの公開は以下の通り。

 上賀茂神社▽梅辻家(うめつじけ)住宅▽金臺寺(こんたいじ)▽北野天満宮▽光照院▽三時知恩寺(さんじちおんじ)▽冷泉家(れいぜいけ)(1~4日)▽清浄華院(しょうじょうけいん)▽廬山寺(ろざんじ)▽下鴨神社法然院(1~7日)▽知恩院三門▽霊源院(れいげんいん)▽妙法院▽東福寺三門(1~17日)▽正覚庵(しょうがくあん)▽大雲寺▽東寺講堂・五重塔(10月26日~11月10日)=以上、京都市▽石清水(いわしみず)八幡宮▽松花堂(しょうかどう)庭園・美術館=以上、京都府八幡市

 拝観料は1カ所大人800円、中高生400円(一部異なる)。詳細は協会ホームページ(http://www.kobunka.com別ウインドウで開きます)。問い合わせは協会(075・754・0120)。

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 特別公開の拝観料収入は、文化財の修理や保存に役立てられています。(久保智祥)

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