シーズン移行の針が動き出した瞬間 30年経て重なるJリーグの歴史

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潮智史
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 Jリーグの大きな決断から1カ月が経った。

 2026年からシーズンは8月に開幕して、翌年5月に終わることになる。

 年明けからリーグ事務局には再び緊張感が戻ったようだ。シーズン移行の議論を進めてきたフットボール本部の樋口順也本部長は「結論が出て、ほっとしたのが5%で、この先を考えると残りの95%はプレッシャーを感じている」という。

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サッカーを30年以上にわたって取材してきた潮智史記者が独自の視点でつづるコラムを連載でお届けしています

 25年シーズンを終えたあと、26年8月の開幕までの移行期にどんな大会を開くのか、降雪地域を中心としたクラブへの支援金100億円の使い道をどう絞り込むのか、結論を急がなければならない懸案はたくさんある。

 移行への根強い反対や関心の薄いクラブがあるなかで、昨春からの議論は10カ月にも及んだ。

 移行後のすべてを予測することはできないが、様々なデータを集めて、欧州や、移行しない場合と比較した。そもそも、なにをめざすのか、その上で移行は必要なのか、と議論のスタート地点を見直した。丁寧でフラットな話し合いを重ねた分、時間がかかった。

 10カ月を振り返るとき、樋口本部長には、針が動き出したと感じた瞬間があったという。

 「移行への道のりが間違って…

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    潮智史
    (朝日新聞スポーツ部記者=サッカーなど)
    2024年1月22日17時28分 投稿
    【視点】

    シーズン移行の議論って、偉いひとが勝手に決めたんでしょう?とか、現場や観客側のことを考えていないよねとか、どこかそんなイメージを持たれていると思います。でも、10カ月もかけた議論の中身は意外にフラットで日本サッカーの未来を視野に入れながらの

    …続きを読む