旧ジャニーズの補償「面談で苦痛」 専門家の立ち会い必須との指摘

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編集委員・大久保真紀

 旧ジャニーズ事務所(現SMILE―UP.〈スマイルアップ〉)の創業者、故ジャニー喜多川氏に性被害を受けたと訴えている複数の元ジャニーズJr.から、補償の手続きについて批判の声が上がっている。スマイル社が設立した被害者救済委員会との面談で被害の状況を詳しく聞かれ、大きな精神的苦痛を感じているという。スマイル社は「聞き取りは丁寧に行われていると聞いている」としている。

 被害者救済委員会は、元裁判官の弁護士3人で構成。被害者はインターネット上の申請フォームから被害の内容などを申告し、面談を経て補償金額が通知される。

 スマイル社は4月30日時点で、985人が被害を申告し、補償の内容について399人と合意したと公表している。

心身の調子を崩し、会社を辞めた人も

 10代半ばに数年間にわたってジャニー氏から繰り返し性被害を受けたと訴える50代の男性は、弁護士との面談で、触られ方やキスの仕方、性交の形態、射精の有無など状況や回数などを細かく聞かれ、一つ一つ思い出して具合が悪くなった。途中で精神安定剤を飲まねばならなかったという。「根掘り葉掘り聞かれた。セカンドレイプではないか」と訴える。

 男性はもともとPTSD(心…

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