2017年3月3日15時39分
2017年3月3日15時39分
「いっそ、東京市場に変えたら?」
久しぶりに会った女友達とランチしていたら、そう切り出された。土壌汚染など問題続出の豊洲市場。これだけケチがついた名は思い切って変えるべきだ、と彼女は力説するのだった。
今さらそんなことできるはずがないと、反論一方の私だったが、帰り道、築地市場の歴史のなかで、「東京」と銘打った時代があったことを思いだした。
宮崎県生まれ。婦人画報社の編集者を経てフリーランスに。ファッション誌や料理本などを手がける。1998年、築地市場の水産仲卸「濱長」のチラシ作りを頼まれたことをきっかけに同店で働き始める。2010年から築地市場の文化団体「築地魚市場銀鱗会」の事務局長。著書に『築地魚河岸 寿司ダネ手帖』、編著に『向田邦子の手料理』など。