トランプ氏が問題視「フェンタニル」とは 関税を武器に流入対策図る

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ワシントン=高野遼 サンパウロ=軽部理人
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 ドラッグの流入が止まるまで、米国は関税をかけ続ける――。25日、トランプ次期米大統領がそう宣言したSNSの投稿で、名指しした違法薬物が「フェンタニル」だ。米国で深刻な社会問題を引き起こし、外交上のあつれきも生んできた。

 米国では、医師による安易な処方なども要因となり、2000年代からオピオイド系の鎮痛剤の過剰摂取が蔓延(まんえん)した。その後、オピオイド系のなかでも強力なフェンタニルが流行。政府の統計では、合成麻薬(主にフェンタニル)の過剰摂取による死者は年々増え続け、2022年には年間7万人を超えた。貧困などの問題と結びついて社会に深刻な打撃を与えており、海外からの密輸が主要な供給源だと言われている。

 バイデン政権下では、不法移…

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この記事を書いた人
高野遼
アメリカ総局
専門・関心分野
国際ニュース
軽部理人
国際報道部記者|内勤・業務担当
専門・関心分野
中南米の全分野、米国政治や外交、社会
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