「ワクチン打つな」神真都Qにのめり込んだ父 事件後に発した言葉は

有料記事

[PR]

 父親の異変を最初に感じたのは2020年11月。米国大統領選前に受けとったメッセージだった。

 「もしトランプ大統領が落選したらやがて米国は中国共産党にのみ込まれてしまうでしょう」「日本のメディアは(大統領選について)百八十度偏向している」――。

 そんな長文が突然、LINEで届いた。その後も週1回ほど送られてきたが気味が悪く、返信できなかった。

 もともと優しい性格で、交友関係も広かった父親。「英語が堪能で、幼い頃はハワイ旅行にも連れて行ってくれた」と20代の男性は振り返る。

YouTubeで米大統領選を調べるうちに…

 だが、コロナ禍で父親は次第に自宅にこもることが多くなった。1人の時間はパソコンでネットサーフィンをしていた。米国大統領選をYouTubeなどで調べるうちに陰謀論にはまったようだった。

 「世界は闇の政府に支配され…

この記事は有料記事です。残り1314文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【春トク】締め切り迫る!記事が読み放題!スタンダードコース2カ月間月額100円!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    江川紹子
    (ジャーナリスト・神奈川大学特任教授)
    2023年2月20日11時55分 投稿
    【提案】

     ひとたび、カルト的価値観にハマってしまった人に対して、事実や科学、常識などに基づいて説得しても、なんら功を奏さないことが多い。それどころか、かえって仲間とのコミュニケーションを密にするなどして、その特異な価値観を強化してしまったりする。

    …続きを読む