パラ選手を通じて気づくこと コロナ禍で大会開く意義は

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東京スポーツ部パラリンピックキャップ・榊原一生
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 パラリンピック初出場でメダルも狙える全盲のスイマー、富田宇宙選手(32)は葛藤を抱えながら生きている。「周囲は僕がキラキラしているように見えているかもしれないけど、実際の生活はそれとは反比例している。できないことが増えていくのはつらい」

 高校の時に視野が狭くなる進行性の病が判明。9年前にパラ水泳を始めた。病状が進行すると、障害に応じた競技クラスが重くなっていった。2017年、最も重いクラスに移ると、世界のトップへ躍り出た。

 定食屋の食券の種類が分からなくなり、通い慣れた道で何度もつまずくようになった。ささいなことができないときほど、絶望感は強かった。富田選手にとって、水泳はそれにあらがう手段であり、「生きることそのもの」だという。

 大会延期決定から1年。選手…

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