ひんやり 泡の口どけ コーヒーのイタリアンアイス

ごはんラボ

小林未来

記事の後半で、作り方のポイントを動画でご覧いただけます

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ごはんラボ コーヒーのセミフレッド

 今週からは「スイーツ」の4回シリーズです。外出しにくい暑い夏、巣ごもりのおともにひんやりスイーツを手作りしてみてはいかがでしょうか。初回は、有馬邦明シェフにインスタントコーヒーを使ったセミフレッドを習います。

 セミフレッドとは、イタリアでよく食べられる、アイスの一種。泡立てた生クリームや卵白を使ってふんわり軽い食感を出すのが特徴です。イタリアではエスプレッソで作りますが、今回はどこでも手に入るインスタントコーヒーを使いました。水分が多いと凍ったときにコーヒーと生クリームの2層に分かれてしまいますが、水分が含まれていないインスタントコーヒーならその心配もありません。仕上げに塩を少し加えれば、味が引き締まります。

 サブメニューはヨーグルトと卵白でさっぱりとした仕上がりに。今回はモモを加えましたが、他のフルーツでもOKです。食事中のお口直しにもぴったりです。小林未来

コーヒーのセミフレッド

材料(6~8人前)と道具 料理監修:有馬邦明さん(パッソアパッソ)

□ 生クリーム 200ml

□ 砂糖 80g

□ 卵黄 2個

□ インスタントコーヒー 小さじ1

□ 泡立て器

【作り方】

①ボウルに卵黄を入れ、分量の砂糖から大きなスプーン1杯程度をすくい卵黄と混ぜる。インスタントコーヒーも合わせて混ぜる。小鍋に湯を沸かし、火を止める。その上に卵黄の入ったボウルをのせ、湯煎しながらさらに混ぜる。

②冷たい生クリームを別のボウルにあけ、泡立て器で泡立てる。泡が立ち始めたら砂糖を3~4回に分けて加える。最初はごく少量入れ、少しずつ増やす。氷水を張った上で混ぜるなど、冷たい状態を保つようにする。

③泡立ったクリームをおたま1杯程度卵黄液に混ぜ、ムラなく混ぜる。これをクリームのボウルに戻し、下から持ち上げるようにゆっくり混ぜ合わせる。混ぜるときはボウルを回すようにするとよい。

④人数分の器に注ぎ、トントンと机に軽くたたくようにして空気を抜く。冷凍庫で半日冷やし固める。好みでココアと塩少々を振る。

コーヒーのセミフレッド 作り方のポイント=合田昌弘撮影

*1人前約220kcal【全量を6人前として計算】、塩分0g (栄養計算:女子栄養大学栄養クリニック)

 

ヨーグルトのセミフレッド

卵白2個分を使う。泡立て器でたたくようにして卵白のコシを切る。手首のスナップをきかせて泡立て、砂糖80gを少しずつ加えながらメレンゲを作る。無糖ヨーグルト350gにメレンゲを少しずつ加えて混ぜる。モモ1個を適当な大きさに切って混ぜ、テリーヌ型などに入れる。冷凍庫で半日冷やす。あればジャムなどを添える(写真は梅ジャムとサクランボのバルサミコ漬け)。

Cookery Science

 生クリームは牛乳の脂肪球の濃度を高めたもので、脂肪は泡立てた泡を安定化させる。生クリームを攪拌(かくはん)すると脂肪球の表面にあるたんぱく質がはがれ、気泡の周りを取り囲むように脂肪球が集まって泡立つ。隙間の液体も動けなくなるので絞り出しても形を保てる。(調理科学監修:香西みどり・お茶の水女子大学名誉教授)

生クリームとは

 生クリームは牛乳の乳脂肪を遠心分離によって取りだして濃縮したもので、クリーム中の脂肪球の大きさを均一にそろえたり殺菌したりして製造されます。

 食品大手・明治によると、脂肪分約40%のクリームを100ml製造するのに、約1千mlの生乳が必要だといいます。賞味期限は冷蔵保存で1~3週間程度。振動や凍結による影響の可能性もあるので、冷蔵庫のドアポケットや吹き出し口付近に置くのは避けた方がよいそうです。

 国の規格では、乳脂肪分は18%以上と定められていますが、「ホイップ用」として販売されているものは40%前後が多いようです。

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