スーパー銭湯、いまは「第4世代」 奥深い設計の世界

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初見翔
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 名古屋市にある設計会社「玉岡設計」は温浴施設の設計で全国最大手だ。4月に昇格したばかりの佐藤満社長によると、スーパー銭湯はいま「第4世代」まで進化しつつあるという。日々のなにげない安らぎの裏にある、奥深い設計の妙を聞いた。

 ――スーパー銭湯など温浴施設の設計で国内最大手と聞きました。

 「私たちは全国で延べ316軒のスーパー銭湯の設計や改装に携わってきました。昔ながらの銭湯をたくさん手がけた方がいればスーパー銭湯の数とは母数が違いますのでかないませんが、少なくともこの10年間は国内最大手といって間違いないでしょう。海外には裸で風呂に入る文化がまずありませんから、世界最大手といえるかもしれません」

 ――新型コロナウイルスの感染拡大はどう見ていますか。

 「いまのところ設計の仕事への影響はありませんが、今後、経済が縮小していけば影響が出てくるでしょう。相当心配しています。ただ、暇は人間を成長させるといいます。仕事が少なくなればそれは勉強する時間だと思って次のステップアップにつなげたいです」

 ――以前から温浴施設ばかり設計していたのでしょうか。

 「いえ、かつてはいろんなことをやっていました。温浴施設もやっていましたが、ホテルとか住宅とか。私が入社した35年前もそうでした」

カギは団塊世代にあった

 「でも従業員30~40人程度の会社です。その規模であらゆることをやるということは、あらゆることをやっていないのと同じです。30年ほど前に、日本で1番といえるくらいの武器を持たないとだめだという話になりました」

 「ちょうどその頃、地元の名古屋でどうも温浴施設が活況を呈しているらしいという情報を創業者の先々代がキャッチした。それでいろいろ調査をして、これならやれると商品化したのです」

 ――商品化とは。

 「マーケティングを元にした…

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