朝日新聞社が６、７日に実施した全国世論調査（電話）で、岸田内閣が検討を進める観光支援事業「Ｇｏ　Ｔｏ　トラベル」再開の是非を聞くと、「賛成」が５２％で、「反対」３９％を上回った。▼１面参照

　■忘新年会「参加したい」２３％

　年代別にみると、１８～２９歳が６２％、４０代も５７％が賛成するなど、現役層では賛成が高めだった。一方、７０歳以上では賛成４３％、反対４０％に割れた。

　新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いていることが影響しているとみられる。感染の再拡大を「心配している」人は「大いに」２８％、「ある程度」５７％を合わせて８５％。ただ、「大いに心配」は１０月４、５日調査時の３７％と比べて減った。そして「大いに心配」な人以外では、「Ｇｏ　Ｔｏ」再開に賛成する意見が反対より多かった。

　新型コロナを巡るこれまでの政府対応についても、「評価する」５０％（前回１０月１９、２０日調査は５１％）が、「評価しない」４１％（同３８％）を上回った。

　この年末年始に帰省や旅行を計画しているのか尋ねると、「計画している」が１８％、「計画していない」が８０％だった。昨年１１月調査で同じ質問をした時は「計画している」は１１％。今年７月調査で、夏休みの帰省や旅行を「計画している」は１２％だったので、「計画している」は依然少数ではあるものの増えた。

　やはり年代で差があり、「計画している」は１８～２９歳で２８％など、４０代以下では２割を超えたが、６０代は１２％、７０歳以上では１１％にとどまった。

　忘年会や新年会に参加したいかどうかも聞いた。「参加したい」は２３％で、「そうは思わない」が７２％だった。「参加したい」は男性が３１％と高めで、女性の１７％と差が出た。３０代以下と５０代の男性は３４％が「参加したい」と答えた。

　■本社世論調査　質問と回答

　（数字は％。小数点以下は四捨五入。質問文と回答は一部省略。丸カッコ内の数字は１０月１９、２０日の調査結果）

◆岸田内閣を支持しますか。

　支持する４５（４１）▽支持しない２７（２６）

◆支持、不支持の理由＝省略

◆今、どの政党を支持していますか。

　自民３６（３４）▽立憲９（７）▽維新９（３）▽公明４（４）▽国民１（１）▽共産３（３）▽れいわ１（０）▽社民１（０）▽ＮＨＫ党０（０）▽その他の政党１（１）▽支持する政党はない２９（３４）▽答えない・分からない６（１３）

◆衆院選で、自民党は過半数を大きく超える議席を獲得しました。このことをよかったと思いますか。

　よかった４７▽よくなかった３４

◆衆院選で自民党が過半数を大きく超える議席を獲得したのは、自民党と公明党の連立政権が評価されたからだと思いますか。野党に期待できないからだと思いますか。

　自公連立政権が評価されたから１９▽野党に期待できないから６５

◆衆院選で、日本維新の会は議席数を大幅に伸ばし、自民党、立憲民主党に次ぐ第３党となりました。このことは、日本維新の会への期待からだと思いますか。ほかの政党に期待できないからだと思いますか。

　日本維新の会への期待から４０▽ほかの政党に期待できないから４６

◆来年の参院選で、野党による候補者の一本化を進めるべきだと思いますか。

　進めるべきだ２７▽そうは思わない５１

◆立憲民主党と共産党は、外交や安全保障などについて主張が異なります。参院選で、立憲民主党と共産党が主張の異なるまま、選挙協力することは問題だと思いますか。

　問題だと思う５４▽そうは思わない３１

◆岸田首相の経済政策に期待できますか。

　期待できる４１（３７）▽期待できない４１（３９）

◆岸田政権のもとで憲法改正をすることに賛成ですか。

　賛成４０▽反対３６

◆新型コロナウイルスを巡るこれまでの政府の対応を評価しますか。

　評価する５０（５１）▽評価しない４１（３８）

◆旅行代金の割引などで観光を支援する「Ｇｏ　Ｔｏ　トラベル」の再開に賛成ですか。

　賛成５２▽反対３９

◆今度の年末年始に帰省や旅行を計画していますか。

　計画している１８▽計画していない８０

◆今度の年末年始の忘年会や新年会に参加したいと思いますか。

　参加したい２３▽そうは思わない７２

◆新型コロナウイルスの感染が再び拡大することをどの程度心配していますか。

　大いに心配している２８▽ある程度心配している５７▽あまり心配していない１２▽全く心配していない３

　＜調査方法＞　コンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に調査員が電話をかけるＲＤＤ方式で、６、７の両日に全国の有権者を対象に調査した。固定は有権者がいると判明した９７５世帯から４９０人（回答率５０％）、携帯は有権者につながった１９４１件のうち８０２人（同４１％）、計１２９２人の有効回答を得た。