(書評)『エドマンド・ウィルソン 愛の変奏曲』 ウィルソン夏子〈著〉

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 ■新たな光で文学的巨人を照らす

 いまの若い世代には想像もつかないだろうが、かつて大学は「無用の用」、金もうけには無縁の思索と議論にいそしむ浮世離れした学問の府だった。とはいえ卒業生がみな朴念仁の学者になるわけではないから、才走った若者はしばしば新聞社や雑誌社に場を得て、警世の論説や技芸の真贋(…

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