折々のことば:2052 鷲田清一

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 幼少期に取り上げられたもの、あるいは否定されたものというのは、ときとして、その後に幼児的な執着を残す。

 (宮内悠介)

     ◇

 誰にも思い当たるふしはあるだろう。見てはいけないとされたものが、人生の端々でちらちらのぞく。妖しく。長じて人はそれを改めて忌避したり受けとめなおしたりする。作家は…

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