(天声人語)初詣のこと

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 明治生まれの歌人、斎藤茂吉が少年時代の初詣のことを書いている。今とはかなり違っていたようで、その日が近づくと冷たい水を毎朝浴び、魚も虫も殺さないように努める。父と一緒に2日がかりで歩いて、山岳信仰の地へ向かう▼山道では雨と風にたたられ、笠を飛ばされてしまう。凍った谷を渡ると滑りそうになり、腹ばいに…

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