(書評)『過去と向き合う 現代の記憶についての試論』 アンリ・ルソー〈著〉

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 ■「暗い部分」隠す害に共通の認識

 今年前半、米国で始まった人種差別への抗議は、すぐに国境を越えた奴隷制の歴史の見直しにまで波及した。本書を読めば、それが一過性ではなく、「負の記憶」をめぐる世界的な潮流の一環だとわかる。

 この変化は、冷戦崩壊の前後に噴出した第2次世界大戦の戦争責任の議論に端を発…

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