(ひととき)天に届け、この香り

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 開け放した窓から、キンモクセイが香りはじめた。秋という季節が体中に広がって、空気が透明感を増してくる。

 実家の母は、遠くまで香る花のことを「九里香」と呼んでいた。

 この時季になると必ず、優しかった祖母のことを思い出す。

 94歳で祖母が亡くなった日も、庭にはキンモクセイの花が咲いていた。それは…

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