(10代の君へ)「私は、私」言えるといいな りんごちゃん

10代の君へ

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 物心ついた頃から、かわいいものが大好きでした。小学校のころは武田鉄矢さんのものまねをして友だちを笑わせて、芸風はいまと同じですね。

 小学校の高学年のころに浜崎あゆみさんがデビューして、「あゆ一色」になりました。大きな目やネイルに憧れ、思春期の心には歌が響きました。

 10代のころは、とにかく日々悩んでいました。友人との関係が多かったですが、私は泣き虫で泣いてばかり。いまでこそ、「自分らしく生きているね」と言われることも増えましたが、「りんごちゃん」になるまでは一つひとつが挑戦でした。

 家族は両親と四つ上の姉で、姉はいつもメイク道具やかわいいスカートを先に持っているから、お手本でした。実家の部屋はあゆのポスターだらけで、それを見ながら、どうしたらぱっちりした目になれるだろうかと、いつも研究していました。

 「東京に行ったら、あゆになれる」。本気でそう信じて、高校卒業後に上京しました。両親は私が小さなころから何でも否定せずにやらせてくれました。いまテレビに出ていることも、とても応援してくれています。

 自分を愛せない時期もありました。10代のころは、どうしようもないくらい落ち込みました。とことん泣いて、自分が変わらないと解決できないと気がつきました。人の態度や気持ちは変えられないから、自分で立ち上がるしかないんです。

 性別について質問をされたときは、「りんごちゃんは、りんごちゃんです」と答えています。女の子に見えるなら女の子だし、おっさんに見えるならそれでもいいと思っています。私と同じ悩みがある人たちも、「私は、私です」と言えるといいなと思って、自分の性別や年齢のことはあまり話しません。

 いまは、SNSで自由に発信ができ、若いころから表現の場があるのがうらやましいです。私ももっとたくさんの人に笑いや元気を届けられるよう、挑戦していきたいです。(聞き手・斉藤寛子)

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 青森県十和田市出身。ものまねタレント。大友康平さんらのギャップのあるものまねで一躍人気に。YouTubeチャンネル「リンリンりんごちゃんネル」でも活動中

 ■オススメの本

 「反応しない練習」(草薙龍瞬)

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 周りの目や雰囲気が気になって、気を使ってしまっているとき、題名を見るだけで肩の力が抜けます。悩みをはねのけてくれる魔法のような言葉に助けられています。

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