川上弘美さん、国際ブッカー賞受賞なるか 日本文学が英国で快進撃

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野波健祐
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 川上弘美さんの「大きな鳥にさらわれないよう」の英訳版「Under the Eye of the Big Bird」(アサ・ヨネダさん訳)が英国の文学賞「ブッカー賞」の翻訳部門にあたる「国際ブッカー賞」の最終候補に選ばれた。選考結果は日本時間21日朝、発表される。

 2020年代に入り、英国で日本の小説の存在感が増している。著名な文学賞への候補入りだけではなく、柚木麻子さんの「BUTTER」(ポリー・バートンさん英訳)のようなベストセラーも生まれている。日本の小説の何が読者をひきつけているのだろうか。

 過去の国際ブッカー賞では、受賞こそ逃したが、20年に小川洋子さん、22年に川上未映子さんが最終候補になっていた。川上弘美さんを含め、芥川賞選考委員を務める実力派ばかりだ。また今年の選考では、最終候補選出前のロングリスト13作に、市川沙央さんのデビュー作で芥川賞受賞作「ハンチバック」も入っていた。

 いわゆる純文学だけではない…

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