(書評)『エゴ・ドキュメントの歴史学』 長谷川貴彦〈編〉

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 ■一人称史料に現れる自己を解読

 個人の主観性や内面はいかに発生するのか。哲学や心理学の守備範囲とされる課題に、いま歴史学が取り組んでいる。解明の鍵はエゴ・ドキュメント、つまり手紙や日記など、一人称で語られ、書かれた史料にある。従来は事実を確定する典拠に使ってきたものを、自己(エゴ)が生まれる起点…

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