(どこからか言葉が)過去へ 谷川俊太郎

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夕焼けの昨日を抜けて

映像の世紀末を過ぎ

過去の洞穴を行くと

じきに自分が始まった日

 

憶えていないのに

身近なセピアの光景

その奥の薄暗がりで

意味が揺らめいた

 

体の私がいつしか

言葉の私となって

目は無限を見ようとし

耳は永遠を聞こうとする

 

どこまでもここしかなく

いつまでも今しかない…

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