(世界発2019)密入国、内戦のイエメンへ アフリカから死の危険冒しても/はびこる密航業

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 中東イエメンは内戦で「世界最悪の人道危機」と言われ、約18万人が周辺国に逃れている。ところが、逆にイエメンへ密入国するアフリカの若者が後を絶たない。さらに北隣の産油国サウジアラビアに渡って稼ぐためだ。(オボック=高野裕介)

 イエメンと海峡を隔てて約30キロのジブチ。首都ジブチから北へ向かう幹線道路に、1・5リットルのペットボトルを手に歩く若者を50人以上見かけた。ほとんどが隣国エチオピア出身で、国境から150キロ以上歩いて密航船が出るオボックを目指す。

 エチオピア中部出身のムハンマド・イドリスさん(22)がのどの渇きを訴えて記者の車を止めた。手には水を入れるために拾った食用油の容器。気温は38度。野宿しながら国境から15日かけて歩いてきた。

 イドリスさんは1年半前にも…

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