患者は驚いた「まさかこんな時期に」 増える「梅雨型熱中症」対策は

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力丸祥子 贄川俊
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 暑くなるのが早まり、注意が必要とされるのは「梅雨型熱中症」だ。近年、この時期から発症者が増えていることを受け、医療の専門家らが注意を促している。

 総務省消防庁のまとめでは、6月の熱中症救急搬送者は増加傾向にある。2020~24年の5年間の平均は約8400人で、15~19年(約3900人)のおよそ2倍となった。

 大分市の「わだ内科・胃と腸クリニック」院長の和田蔵人医師のもとには、毎年6月ごろから熱中症が疑われる患者が来院する。めまいや吐き気、倦怠(けんたい)感を訴え、熱中症と診断されると「まさか、こんな時期に」と驚くという。「梅雨型熱中症と思われる患者さんの受診は増えている実感がある」と話す。

梅雨型熱中症の特徴は 「暑熱順化」の体づくりを

 和田さんによると、熱中症に…

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この記事を書いた人
力丸祥子
東京社会部|気象庁クラブ
専門・関心分野
防災、合意形成
贄川俊
東京社会部
専門・関心分野
調査報道、労働問題、政治とカネ
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    末冨芳
    (日本大学文理学部教授)
    2025年5月27日18時58分 投稿
    【視点】

    【日本人は熱中症を軽視しすぎているのでは?】5月や6月に急に暑くなった時にあまりクーラーの効いていない会場で講演や研修をして、何度か重い熱中症になった私が言いますが、日本人は熱中症を軽視しすぎていると思います。 熱中症は想像以上に短時間で

    …続きを読む
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    能條桃子
    (NOYOUTHNOJAPAN代表)
    2025年5月27日23時13分 投稿
    【視点】

    「梅雨型熱中症」という名前がつき、これまでの気候であれば熱中症が発生することのなかった季節に熱中症になるリスクが高まっていることの注意喚起がされることは重要なことだと思います。 一方、同時に、これは気候変動が進んでいることの問題でもあり、気

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