国民民主、露呈した統治不全 党内からも「SNSに翻弄された結果」

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安倍龍太郎 南有紀
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 国民民主党の党内統治(ガバナンス)不全が、党内外から指摘されている。過去の言動への批判が出ていた山尾(本名菅野)志桜里元衆院議員の参院選比例区への擁立を決めながら、11日になって突如、公認を見送ったためだ。「擁立を押し切った玉木雄一郎代表の責任が問われる」などと、執行部の意思決定を疑問視する声が出ている。

 突然の公認見送りを受け、山尾氏は12日、「大変残念です」とのコメントを発表。党について「その統治能力には深刻な疑問を抱いておりますので、今後は一線を画させて頂ければと思っております」とし、離党届を提出したことも明かした。

 一方、玉木氏は同日、記者団に「こちらから能力を買って誘ったにもかかわらず、公認に至らなかったことについては率直におわびを申し上げたい」と謝罪。離党届を受理する考えを示した。

山尾氏「辞退会見であれば同席するとのお答えは大変残念」

 山尾氏をめぐっては4月、一…

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    鳥海不二夫
    (東京大学大学院教授=計算社会科学)
    2025年6月13日9時4分 投稿
    【解説】

    実際に「SNSの声に翻弄された結果」だったのかどうかは分かりませんが、SNS上で山尾氏に対する批判が多かったのは事実です。 一方で、そうした批判をしていたのが国民民主党の支持者だったのか、それとも国民民主党に批判的な人たちだったのかについて

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    米重克洋
    (JX通信社 代表取締役)
    2025年6月13日10時48分 投稿
    【視点】

    本当に「SNSの声に翻弄」されているのであれば、山尾氏擁立が最初に報道された段階で既に炎上状態だったのだから、その段階で公認を見送っただろう。だが事実としてはそうならなかった。したがって、今回は別のところに課題があるように思われる。SNS云

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