不法投棄された金魚の元養殖池、固定資産税70倍 市の対応は適法か
日本有数の金魚の産地・愛知県弥富市で、元養殖池の土地所有者が不法に残土を大量投棄されたうえ、市に土地の価格を前年度比約102倍で評価され、約70倍の固定資産税の支払いを求められた事案があった。所有者は不服として名古屋地裁に提訴し、3月に判決が言い渡された。なぜ土地の評価価格はここまで跳ね上がったのか。司法が下した判断とは――。
この土地は弥富市南部にあり、広さは約5100平方メートル。3月19日付の判決文などによると、土地所有者が養殖池を埋め立て、田んぼにしようとしていたところ、2017年に建設業者から「池を埋めて無償で農地にしてあげる」と持ちかけられた。所有者が道路より低い高さまでの残土搬入を了承すると、高さ10メートル、推定2万立方メートル以上の大量の建設残土が翌18年まで投棄された。市庁舎の建設残土約130立方メートルも含まれていたという。
所有者は、業者の男性らに撤去などを求める訴訟を起こし、20年に勝訴した。しかし男性はその翌年に死亡し、相続人も相続放棄。残土は今もそのままになっている。この業者らのグループは岐阜県や三重県で同様の残土の不法投棄をしていた。
課税額8700円→61万円 市「耕作してないから」
一方、市側は23年にこの土…
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