日本郵政の増田寛也社長が退任 後任に根岸一行氏、初の元郵政官僚
日本郵政は28日、増田寛也社長(73)が退任し、後任に日本郵便常務執行役員の根岸一行・東海支社長(54)を昇格させる人事を発表した。日本郵便の千田哲也社長(64)も退任し、後任には常務執行役員の小池信也・近畿支社長(56)をあてる。2007年の民営化後、元郵政官僚が持ち株会社のトップに就くのは初めて。
いずれも6月の株主総会後に就任する。
根岸氏は東大経済学部を卒業し、1994年に旧郵政省入省。日本郵便経営企画部長などをへて19年に常務執行役員となり、23年からは東海支社長を務める。小池氏は一橋大経済学部卒業後、92年に旧郵政省に入り、日本郵政秘書室長などをへて昨年から近畿支社長。
今年初めに就任から丸5年が過ぎた増田氏の後任探しは、外部からの起用も模索されたが、適任が見つからずに混迷していた。
完全子会社の日本郵便では、ゆうちょ銀行の顧客情報を保険営業に不正流用するなど、法令に反する不祥事が続出している。現役の郵便局長でつくる任意団体「全国郵便局長会」の要望を受け、自民党では郵政民営化法などの改正が検討されており、経営の不透明感が増している。
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根岸一行氏(ねぎし・かずゆき) 東大経済学部卒業後、94年郵政省入省。日本郵便経営企画部長などをへて19年に常務執行役員、23年から東海支社長。
小池信也氏(こいけ・しんや) 一橋大経済学部卒業後、92年郵政省入省。日本郵政秘書室長などをへて21年に日本郵便常務執行役員、24年から近畿支社長。
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