天台宗の性暴力問題、住職に「罷免」 大僧正は懲戒規定に該当せず
天台宗の寺で約14年にわたって住職から性暴力や恫喝(どうかつ)を受けたとして、四国の50代の尼僧叡敦(えいちょう)さんが住職ら2人の僧籍剝奪(はくだつ)を求めている問題で、宗の裁判所にあたる審理局が、この住職に対して罷免(ひめん)とする審判結果を出したことが27日分かった。加害の手助けをしたとされる大僧正(大阿闍梨〈あじゃり〉)は、懲戒規定に該当しないと判断したという。関係者への取材で分かった。
宗は叡敦さんの申し立てを受け、2024年11月、懲戒審理が相当と判断し、2人を審理局の審理にかけると発表。今年1月に非公開で1回目の審判会が開かれた。
宗務庁によると、審判結果に不服申し立てができる期間が20日間あるという。審判結果の内容については、「(不服申し立ての)期間中につき、お答えすることはできない」としている。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら
- 【解説】
天台宗尼僧への性暴力問題。被害者尼僧側が僧籍剥奪の「擯斥」などを求めていましたが、当の住職への天台宗からの処分は、その一つ下の「住職、教会主管者又は代務者の職を免ずる」という「罷免」の判断です。「住職」ではなくなるものの、そのお寺に「僧侶」
…続きを読む